「ドクタージェット」県営名古屋空港拠点に試験運航へ

小型のジェット機で、高度な治療を必要とする重症の子どもを、遠く離れた医療機関に運ぶ「ドクタージェット」の試験運航が、県営名古屋空港を拠点に始まることになりました。
この試験運航は、医療関係者などでつくる大阪のNPO法人「日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク」が行うものです。
「ドクタージェット」と呼ばれる小型のジェット機を県営名古屋空港を拠点に運航し、重症の子どもを高度な治療ができる大都市の病院まで運びます。
小型のジェット機は、ヘリコプターと比べて飛行距離が長く、重い医療機器を載せられることが特徴で、機体には点滴や保育器のほか、人工心肺装置「ECMO」など高度な医療機器も備えられます。
試験運航の開始にあたり、NPO法人の福嶌教偉理事長は「こうして救えない子どもが助けられるようになったことは本当にうれしい」と期待を語りました。
NPO法人によりますと、搬送先などの調整は、愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センターや神戸市の兵庫県立こども病院など、5つの医療機関が担う予定で、医師と看護師、あわせて3人程度が乗り込み、治療に当たりながら搬送するということです。
NPO法人では、1年間の試験運航を計画していますが、現時点では資金が不足しているとして、今後、クラウドファンディングで支援を募る予定です。