東海中央病院 患者3人が死亡する医療事故公表 岐阜 各務原

岐阜県各務原市の東海中央病院は、同じ外科医から肝臓がんの手術を受けた患者3人が死亡する医療事故があったと公表しました。この医師は去年退職していて、病院は今後、難易度が高い手術を原則、取りやめるとしています。

東海中央病院や岐阜県によりますと、2016年と2018年、そしておととしに、60代と70代の男女3人が40代の男性外科医から肝臓がんを切除する手術を受けたということです。
ところが、3件の手術ではいずれも血管が傷ついて大量に出血し、患者3人が死亡しました。
手術を担当した医師は去年6月に依願退職したということです。
病院は当初、3件のうち2件は医療事故と認めていませんでしたが、岐阜県から再検討を求める行政指導を受けて、いずれも医療事故と認めました。
病院では、国の医療事故調査制度に基づいて設置した外部メンバーを含む委員会の調査結果を踏まえ、難易度の高い手術は具体的な対応策がまとまるまで、原則、取りやめたうえで、手術が可能な症例を明確にするなどの再発防止策をとるとしています。
松井春雄病院長は「亡くなった患者のご冥福をお祈りし、ご遺族に深くおわび申し上げます。調査結果を真摯(しんし)に受け止め、医療の安全確保に努力を重ねて、再発防止に職員一丸となって取り組んで参ります」というコメントを発表しました。