半導体材料ガスの輸送 一部をトラックから鉄道に 三重

二酸化炭素の排出削減や物流の「2024年問題」に対応するため、三重県菰野町の企業などが輸送の一部をトラックから鉄道に切り替える「モーダルシフト」の取り組みを始め、17日出発式が開かれました。

出発式を開いたのは、菰野町に本社を置く「ジャパンマテリアル」です。
会社では、半導体メーカー大手「キオクシア」の三重県四日市市と岩手県北上市にある工場で使う材料ガスなどの管理や輸送の事業を手がけています。
これまで、北上市まではトラックで輸送していましたが、二酸化炭素の排出量削減や、トラックドライバーの人手不足が懸念される「2024年問題」への対応のため、輸送の一部を鉄道に切り替えることになりました。
17日は、JR貨物の四日市駅で半導体材料ガスが入ったボンベ120本あまりを積んだコンテナ2台が貨車に載せられました。
そして、三重県の一見知事などが出席して式典が開かれ、関係者がテープカットをして、出発を祝いました。
会社によりますと、二酸化炭素の排出量をこれまでより55%以上削減する効果が見込まれるということです。
「ジャパンマテリアル」の田中久男社長は「今後、全国に輸送網を広げて安全で安定的に半導体原料を運び、業界に貢献したい」と話していました。