自称「頂き女子」25歳被告に懲役13年罰金1200万円求刑

SNS上で「頂き女子」を自称し男性に恋愛感情を抱かせて1億5000万円余りをだまし取った罪などで起訴された25歳の被告に対し、検察は「自分が入れあげていたホストをナンバーワンにするための身勝手な犯行だ」として懲役13年と罰金1200万円を求刑しました。

SNS上で「頂き女子“りりちゃん”」を自称していた渡邊真衣被告(25)は、男性3人に恋愛感情を抱かせた上、金に困っているなどとうそを言っておよそ1億5500万円をだまし取った詐欺の罪や、男性をだます“恋愛マニュアル”を販売して詐欺行為を手助けした罪などに問われています。
15日、名古屋地方裁判所で開かれた裁判で、検察は「被告は、入れあげていたホストをナンバーワンにするために犯行に及び動機は短絡的で身勝手だ。また、男性の心情につけ込んだ卑劣な犯行で、マニュアルをつくるなど十分な計画性が認められ、同種の犯罪を助長したといえる」などして懲役13年、罰金1200万円を求刑しました。
一方、被告の弁護士は「被告はホストに利用されたにすぎない」として刑を軽くするよう主張しました。
判決は4月22日に言い渡されます。

渡邊真衣被告はこれまでに3回、NHKの記者との接見に応じました。
【詐欺のきっかけは】
接見では身ぶり手ぶりを交えながら、自身の生い立ちや“頂き女子”となったいきさつを語りました。
被告は、服飾関係の専門学校をやめ、高校の先輩に誘われて性風俗店で働き始めました。
一度は店をやめましたが、人間関係などで悩んでいた時に友人から誘われたホストクラブにのめり込み、その金を工面するためにまた、性風俗店に戻ったといいます。
当時の思いについて、被告は「ホストからナンバーワンになるために30万必要って言われて、人の役に立つ実感のない生活を送ってたから必要とされるのがうれしくて役に立ちたかった。そのあとはホストに通う以外の生き方がわからなくなった」と話しました。
【頂き女子はホストと同じ】
ホストにつぎ込む金のため性風俗店の客に恋愛感情を抱かせ金をだまし取るようになった被告。
“頂き女子”としてSNS上で注目され、『なぜそんなに稼げるのか』と女性たちから質問が殺到しマニュアルをつくったところ売れ始めたということです。
マニュアル販売で稼いだとされる額は、1900万円余り。
被告は、「マニュアルはわかりやすく簡単なことばを選んだ。フォロワーから必要とされることに存在意義を見いだしていた。頂き女子はホストと構造が同じで、おじさんには、担当ホストに私が言われてうれしかった、『夢にでてきたよ』とか、『一緒に住めたらいいね』などの言葉をかけた」と話しました。
【お金をもらえないと人生終わり】
こうした行為が詐欺にあたるという自覚はなかったか、記者がたずねると、被告は、「まわりから詐欺だと言われても。『被害届は出されない、詐欺と立証されていないから違う』とずっと言っていた。振り返ると気づいていたんだとは思う。でも『詐欺じゃない』と言わないと、思っていないと、みつぐためのお金がなくなっちゃうから」などと話しました。
罪悪感については、「申し訳ないなとか、かわいそうだなとか、罪悪感はあった。自分を偽りながら男性と会っている状態だから、罪悪感とかをなくすために精神安定剤をずっとオーバードーズしている状態で会っていた。お金をもらえないと人生終わりだと思っていた。捕まっていなければお金をもらって今もまたホストに行っていたと思う。25のうちに捕まってよかった」と話しました。
【被害者への謝罪は】
そして、今月12日の面会では、これまでの様子とは違って、涙を流し、ことばを詰まらせていました。
「どうしたら罪を償えるのか。自分勝手に押しつけるのではなくて、どうしたら許してくれるか、傷が癒えるのか考えています。簡単なことばしか出てこないんですけど、申し訳なかったと思っています」。
被害者に謝罪し、今後、働いたお金で被害弁済をしていきたいと話していました。