キオクシア新製造棟 三重県への経済効果は推計7兆円余

三重県四日市市にある半導体メーカー大手、キオクシアの工場に新たな製造棟が完成したことによる三重県への経済効果が、10年間で7兆円余りにのぼるとする推計が発表されました。
おととし10月、キオクシアの四日市工場に総投資額で1兆円規模となる「第7製造棟」が完成したことを受け、津市にある百五総合研究所は2021年度から10年間の三重県への経済効果の推計を発表しました。
それによりますと、県内への経済効果は建設や設備投資によるものが2319億円、稼働に伴う生産によるものが6兆9935億円で、合わせて7兆2200億円余りとしています。
この間の三重県のGDP=県内総生産への影響額は2兆6000億円に達しおよそ3%の底上げ効果があるということです。
また工場全体の従業員数は2020年度末から2年間でおよそ900人増えていて関連企業を含め雇用の創出にも寄与しているとしています。
百五総合研究所コンサルティング事業部の谷ノ上千賀子主任研究員は「世界中で半導体生産の集積が進む中、人材の獲得競争が起きている。地域で人材を育成し、産業を支える視点が重要だ」と話しています。