野菜に含まれるGABAの増量に成功 岐阜県の研究所

岐阜県の研究所が発芽して、間もない野菜を特殊な環境に置くことでアミノ酸の一種でストレス緩和などの効果があるとされるGABAの量を、およそ10倍に増やすことに成功したと発表しました。

GABAはストレスの緩和や血圧を下げる効果があるとされるアミノ酸の一種で野菜や穀物などに含まれています。

中でも発芽から2週間程度のマイクロ野菜は栄養素を多く含むとされ、岐阜県食品科学研究所はさらに需要を拡大しようと多治見市の会社と一緒にマイクロ野菜のGABAを増やす方法について研究を進めました。

その結果、GABAとその元となるグルタミン酸を多く含む8種類のマイクロ野菜のうち、セルフィーユという野菜は高濃度の炭酸ガスの中に置くとGABAの量がおよそ10倍に増えたということです。

その後、低い温度で保管すると1日が経過してもGABAの量は減らなかったということで、今月17日は岐阜県庁でセルフィーユと県産の食材を使った料理が紹介されました。

マイクロ野菜を栽培している会社の山田照次代表取締役は「研究の結果に驚いた。今は高級レストランでの需要が多いが今後はチェーン店にも販路を拡大したい」と話していました。

また、県食品科学研究所の横山慎一郎主任専門研究員は「収益の高い野菜をほかにも生み出し、新たな農業者が増えるとうれしい」と話していました。