愛知の大学教授開発の段ボール製の簡易住宅が被災地に

能登半島地震で避難生活が続いている人に少しでも休める場所を提供しようと愛知県の大学教授が開発した段ボール製の簡易住宅が12日、被災地に送られました。

被災地に送られたのは建築設計が専門の名古屋工業大学大学院の北川啓介教授が開発した屋内用の段ボール製の簡易住宅です。
15分で組み立てられる上、組み立て方によって床面積が畳半畳分から4畳分に、高さが2.3メートルから2.8メートルと大きさが変わり、最大で大人4人が入れます。
北川教授は今月3日にも輪島市の避難所に10棟を届けていて、避難している人が寒さをしのいだり着替えや授乳をしたりする場所として使われているということです。
避難所での生活が長引く中、プライバシーが守れる空間が必要だとして、愛知県内の段ボール製造会社に追加生産を依頼し、12日にあらたに110棟分がトラックで輪島市の避難所に送られました。
北川教授は「家をなくした人に住宅という形で落ちつける場所をいち早く提供したい。他人の視線や声が遮られるだけで、少しでも安心してもらえたらうれしい」と話していました。
北川教授は今後も数百棟を被災地に送る予定で、費用は大学が基金を設置し寄付を呼びかけています。