かっぱが水の事故から守る言い伝えの三重県紀北町で伝統の行事

かっぱが庄屋の子孫を水の事故から守るという言い伝えにちなみ、地域の子どもが庄屋の当主と親子の杯を交わす伝統の行事が三重県紀北町で行われました。

紀北町の紀伊長島地区では江戸時代の庄屋の当主がいたずら者のかっぱを懲らしめたところ「子孫を水難から守る」と約束したという言い伝えが残っています。
これにちなんでこの地区では毎年1月11日に1歳くらいの男の子が庄屋の当主と親子の杯を交わす伝統の行事が行われています。
11日は14代目の当主、湊浩章さんのもとを晴れ着姿の10か月の男の子が家族と一緒に訪れました。
男の子は杯に口をつけたあと、親子の杯を交わした証として扇子を受け取っていました。
男の子と訪れた父親は「ぜひ参加させたい行事でした。これで水難事故にあわなくなればと思います」と話していました。
また、母親は「いい経験をさせてもらいました。この子も元気に育ってくれると思います。」話していました。
当主の湊浩章さんは「健やかに今後も過ごしていけるようにという思いで執り行いました」と話していました。