医療支援行った愛知県の医師「2次的な災害死が懸念」

地震発生の翌日に石川県珠洲市に入り、避難所などで医療支援を行った医師は健康管理や衛生管理が行き届いておらず2次的な災害死が懸念されると指摘しています。
愛知県大口町にあるさくら総合病院の小林豊病院長は、能登半島地震が起きた翌日の1月2日、看護師や理学療法士などを含む8人で被災地に向かいました。
当初は輪島市を目指しましたが、道路が寸断され思うように進むことができなかったため、行き先を珠洲市に変更したということです。
現地では珠洲市総合病院で救急患者の対応などにあたったほか、市内の避難所7か所を回り避難している人の健康状態などを確認しました。
中には腰椎や骨盤などを骨折し身動きがとれないにもかかわらず何の手当ても受けていない人がいたということです。
また停電や断水の影響で衛生管理が行き届いておらず、今後はインフルエンザやノロウイルスなどの集団感染に注意する必要があると指摘しています。
小林病院長は「水も食料も医療も足りず、健康管理や感染管理もかなり劣悪な状態だ。医療の手が入らないために病気やけがが悪化し2次的な災害死が起きることが懸念される」と話しています。