「恵」めぐる問題で障害者団体「当事者の声を拾って」と要望

各地で障害者向けのグループホームを展開する会社で食材費の過大請求などが明らかになっていることに関連し愛知県内の障害者団体は、利用者からは不安だという声を上げにくいなどとして県に対し、積極的に当事者の声を集めるよう要望しました。

東京・港区に本社があり各地で障害者向けのグループホームを展開する「恵」では、複数の不正が明らかになっているほか、愛知県内では、予定されていた開所を見合わせたり、事業の休止を届け出たりした施設も出ています。
こうした中、愛知県は、利用者や家族に不安が広がっているとして、支援のあり方などを検討する協議会を設置しましたが、12月の初会合で、出席した自治体の担当者からは「利用者からの相談は寄せられていない」という報告が相次ぎました。
これを受け4日、障害者団体は「利用者からは声を上げにくく行政が当事者の声をもっと拾い上げてほしい」として、県に対し、積極的に当事者の声を集めた上で協議会を再度開催するよう要望しました。
団体の柳原康来事務局次長は「利用者の中には『恵にお世話になっているから自分からは言い出せない』として、不安や疑問があっても声をあげられない人もいると思う。ひと言でもいいから声を聞き取って、自治体からも支援を検討してほしい」と話していました。