鈴木前総務相 60万円キックバックを収支報告書に記載せず

鈴木前総務大臣は所属する安倍派から5年間で60万円のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していなかったことを明らかにしました。
派閥側で適正に処理していたものと考えていたとしていて、今後、収支報告書の訂正を行うということです。

衆議院愛知7区選出で自民党安倍派に所属する鈴木・前総務大臣は14日の退任会見で派閥からのキックバックについて問われ「ほんのわずかにあるようだ。パーティー券のノルマについてはギリギリ、かつかつでやっていたので、裏金やキックバックという意識はない」と述べていました。
これについて鈴木前大臣は15日午後、総務省内で記者団に対し「大臣を辞任するにあたって事務所内で取り急ぎ調べたところ、過去5年間で60万円のキックバックの事実があった。秘書が派閥から現金で受け取って事務所で保管していた」と述べました。
その上で「いわゆる裏金のような性格ではなく、派閥から活動費として配られたと理解していたので、キックバックを受け取ったという認識ではなかった。派閥の中で適正に処理されていたという理解だったので、わたしの政治団体の収支報告書に記載するという発想に至らなかった」と述べました。
今後、収支報告書の訂正を行うということです。
また、記者団から「これまで国会などでキックバックは受けていないと答弁していたが」と質問されたのに対し、「大きな裏金を作ってもらうのがキックバックであり、ノルマを超えた分が自動的に戻ってくることをキックバックとは呼ばない認識だった。一連の報道で私にも皆さんの言うキックバックというものがあったので今回正確に報告した」と述べました。