絶景「オハイ」トラブル増加で利用のあり方検討へ 三重 尾鷲

三重県尾鷲市の国立公園にある、岸壁と海の景色が人気のスポット「オハイ」で、観光客の増加に伴うトラブルが増え、市では地域の住民などが参加する会議を設置して、今後の利用のあり方を検討することになりました。

「オハイ」は三重県尾鷲市九鬼町にある吉野熊野国立公園の一部で、切り立った岸壁と透き通った海の景色が人気のスポットです。
尾鷲市によりますと、3年ほど前からSNSなどで「絶景」として取り上げられるようになり、訪れる人が増えましたが、車では行けず、徒歩で2時間ほどの山道を歩く必要があり、途中で迷って帰れなくなったとか、道から滑落したなど、消防に助けを求める事例が複数起きているということです。
さらに、ことし9月には、岸壁でクライミングをして海に飛び込む人がいるという情報が市などに寄せられ、現地を調査したところ、クライミング用の金具が岩に残っているのが確認されたということです。
こうした事案が、今後、大きな事故につながる可能性もあるとして、市では近く国立公園の管理事務所や地域の住民などと会議を設置し、注意喚起をどのようにするかや、岸壁でのクライミングについてどう対応するかなど、利用のあり方を検討することになったということです。
市は「オハイ」を訪れる際は十分な準備をするとともに、危険な行動は避けてほしいとしています。