藤井八冠 タイトル独占による経済効果は35億円余の試算

先月、将棋で史上初の八大タイトル独占を達成した愛知県瀬戸市の藤井聡太八冠。「八冠」による経済効果は35億円余りにのぼるという試算を専門家がまとめました。

経済学が専門の関西大学の宮本勝浩名誉教授は、藤井八冠が「八冠」を達成してから1年間の経済効果を、将棋ファンの数や、スポーツ界のデータなどを参考に試算しました。
それによりますと、経済効果の総額は35億3400万円余りで、このうち、将棋会館を訪れる人はおよそ3万6000人増えると見込まれ、飲食代やお土産の購入などによる経済効果は6億6000万円余りに上るということです。
このほか、藤井八冠に関連した本やグッズの売り上げはおよそ3億円、コマーシャルなどのスポンサー収入はおよそ2億円としています。
宮本名誉教授は「観客などの規模が限られる将棋界で1人の棋士がこれだけ大きな経済効果を生み出すのは今まで無かったことです。藤井八冠が食べた勝負めしやおやつはあっという間に売れ、藤井八冠に食べてほしいと思っている飲食店も多いと思います。単に将棋が強いだけでなく、謙虚な人柄や努力する姿勢に多くの人がひかれた結果だと思います」と話しています。