名古屋城の石垣で作業員転落 名古屋市が業者を指名停止措置

名古屋城の石垣で雑草を刈り取っていた作業員の男性が転落して大けがをしていたことが名古屋市の調査でわかりました。
市は、適切な安全管理を怠ったとして、この作業を受注した業者に対して10月下旬から2週間、指名停止の措置をとりました。
名古屋市によりますと、ことし7月、名古屋城の石垣の雑草を刈り取っていた作業員の61歳の男性が、脚立を石垣の上部にある柵に固定しようとした際、足を滑らせて7メートルあまり下に転落し、右足や胸の骨を折る大けがをしたということです。
市は、落下防止の安全帯を付けるよう指導していたということですが、男性は適切に取り付けていなかったということです。
そのため、市は、適切な安全管理を怠ったとしてこの作業を受注した名古屋市の「高村造園」を10月27日から2週間、市が発注する事業の入札に参加できない指名停止の措置をとったということです。
また、転落した男性を病院に運んだのは事故の2時間後で、ただちに救急搬送すべきだったほか、市に対して事故があったことを伝えておらず、すみやかに報告すべきだったとして口頭でも指導したということです。
高村造園はNHKの取材に対し「市には今後、安全管理をしっかりしていくと報告している。それ以外の内容についてはコメントできない」としています。