愛知 岡崎 ひつぎの遺体もう1人は10月死亡の80代男性

愛知県岡崎市の葬儀会社が以前使っていた建物で11月に見つかった、ひつぎに入った男性2人の遺体のうち1人が、10月、県内の病院で死亡した80代の男性だったことが新たにわかりました。
いずれも引き取り手がなく、自治体が親族などを探す間、別の葬儀業者に一時的に保管を依頼していましたが、保管場所や状況は把握していなかったということです。

11月1日、愛知県岡崎市六名本町にある葬儀会社が以前使っていた建物で、2つのひつぎの中から、男性2人の遺体が見つかりました。
葬儀会社を経営していた男性によりますと、現場の建物は知人の別の葬儀業者が数年前から遺体の安置場所として使っていたということです。
男性2人のうち1人はことし7月上旬に愛知県碧南市のアパートで死亡した60代の男性だったことがわかっていますが、もう1人は10月中旬に、愛西市の施設に入所し県内の病院で死亡した80代の男性だったことが市への取材でわかりました。
愛西市によりますと引き取り手がなく、親族などを探す間、葬儀業者に一時的に遺体の保管を依頼していたということで、葬儀業者は市の聞き取りに対し「ドライアイスなどを利用して適切に保管していた」などと説明しているということです。
碧南市と愛西市では、昨年度と今年度に扱った引き取り手のない遺体あわせて30あまりの保管をすべてこの葬儀業者に依頼していましたが、遺体の保管場所や状況は把握していなかったということで確認を進めています。

愛知県碧南市では、数年前から今回の葬儀業者に引き取り手がない遺体の保管を依頼していました。
理由としてほかの葬儀業者と比べて保管などにかかる費用が安かったことを挙げています。
さらに、休日や深夜も遺体の搬送や保管に対応しているということです。
今回見つかった、60代の男性の死亡が確認された日も平日ではなく、市がこの業者に保管などを依頼したところ対応したということです。
また、愛西市の担当者も取材に対し、この業者を選んだ理由について「ほかの業者と比べて費用が低額で対応が迅速だった」などと説明しています。