「恵」が運営する愛知県内の複数施設で不正請求の疑い 

グループホームの利用者から食材費を過大に徴収していた疑いがあるとして、東京・港区にある運営会社が国や自治体などの監査を受けている問題で、この会社が運営する愛知県内の複数の施設が、障害福祉サービスの報酬を不正に請求していた疑いがあることがわかりました。
関係者によりますと「個別支援計画」を作成していない期間があったほか、必要な人員が不足していたなどの疑いがあるということです。
東京・港区に本社がある株式会社「恵」が運営する障害者向けのグループホームをめぐっては、厚生労働省が、10月、食材費の過大徴収のほか、障害福祉サービスの報酬を不正に請求していないかなども確認するよう関係自治体に通知しています。
これを受けて、愛知県などが「恵」が運営する施設を対象に監査を実施し、職員から聞き取りを行ったり、関係する資料を調べたりしたところ、県内の複数の施設で、報酬を不正に請求していた疑いがあることがわかりました。
関係者によりますと、利用者ひとりひとりについて作成することが定められている「個別支援計画」を作成していない期間があったほか、省令で定められた「サービス管理責任者」を配置しないなど、必要な人員が不足していたのに報酬を減額せずに請求していた疑いがあるということです。
このほか、一部では、利用者に提供したサービスを記録する書類についても、本来、利用者や家族に確認してもらう必要があるにもかかわらず、それを行っていなかった疑いがあるということです。
監査を実施している自治体では、提出を受けた資料などをもとに、不正に受給していた報酬の額や期間を詳しく調べています。