クマの被害相次ぎ緊急点検 岐阜 高山・飛騨

クマによる人への被害が相次いでいる岐阜県では10月31日、高山市と飛騨市で、専門家と自治体の担当者が、出没の可能性が高いとみられる場所の緊急点検を行いました。

緊急点検を行ったのは、クマの生態に詳しい岐阜大学の淺野玄准教授と岐阜県や高山市、飛騨市の職員などです。
クマの目撃が多いところや人がクマに襲われたところを引き続き出没の可能性が高い場所とみて点検活動を行い、31日は高山市の県立斐太高校近くの住宅地と、先週、80代の男性が襲われる被害があった飛騨市神岡町のあわせて2か所が対象になりました。
このうち、斐太高校の近くでは、クマを目撃したときの状況を住民から詳しく聞くとともに、野菜くずを捨てないなど、クマに遭遇するリスクを減らす方法をアドバイスしていました。
住民のひとりは「いろんなアドバイスをしてもらい安心しました。指導されたことに気をつけて対応していきたい」と話していました。
点検を終えた淺野准教授は「ことしはふだん食べないものでも食べるくらい飢えている個体がいる可能性があります。明るい時間に動物の食べ跡やふんなどを確認して警戒してほしい」と話していました。
岐阜県内では先週、高山市と飛騨市で人がクマに襲われる被害が相次ぎ、岐阜県は「クマ出没警戒情報」を出して注意を呼びかけています。