国内有数のちょうの標本展

日本各地に生息するちょうの標本を集めた国内有数のコレクションを紹介する企画展が愛知県春日井市の中部大学で開かれています。
春日井市にある中部大学の「蝶類研究資料館」には、ちょう類の研究家として知られる物理学者で去年亡くなった藤岡知夫さんが日本各地で収集したおよそ29万頭の標本が収蔵されています。
このうちおよそ5700頭を紹介する企画展が今月24日から始まり、標本箱には、採集された環境などを紹介するコメントが添えられています。
春の限られた時期にだけ見られる「ギフチョウ」の標本は、採集された場所によってわずかに異なる羽の模様の違いを見て取ることができ、これらの標本は現在も、中部大学でちょうの遺伝子解析の研究に使われているということです。
また、「シジミチョウ」の仲間の「ゼフィルス」の標本は、小ぶりな羽の美しい緑色の輝きを間近に見ることができます。
中部大学「蝶類研究資料館」館長の大場裕一教授は「日本中のあらゆる種類のちょうがそろっていて、国内のコレクションの中でも群を抜いている。見た目にも美しいので多くの方に楽しんでほしい」と話していました。
この企画展は11月15日まで、春日井市にある中部大学付属三浦記念図書館で開かれています。