高校野球東海大会 豊川初優勝 明治神宮大会に出場へ

来年春のセンバツ高校野球につながる秋の東海大会は29日岐阜市で決勝が行われ、愛知の豊川高校が同じ愛知の愛工大名電高校に8対7で競り勝ち初優勝を果たしました。

岐阜市の長良川球場で行われた東海大会の決勝は、秋の愛知県大会の決勝と同じ豊川と愛工大名電の顔合わせになりました。
試合は豊川が1回、この回だけで3人のピッチャーがマウンドに上がった愛工大名電投手陣のコントロールの乱れをつき、4つのフォアボールが絡んだ2つの押し出しや4番・中村丈選手のタイムリーなどで一挙6点を先制し4回にも2点を加えて中盤まで8対0と大きくリードしました。
先発の鈴木爽太投手はテンポよく打たせて取るピッチングで6回2失点と好投しましたが、2人目と3人目のピッチャーが相手打線につかまり、9回には1点差に詰め寄られました。
それでも9回ツーアウト満塁のピンチで起用された4人目で1年生の平野将馬投手が最後のバッターをセンターフライに打ち取って豊川が8対7で逃げ切り東海大会で初優勝を果たしました。
愛知県大会で勝っていた愛工大名電は中盤以降に粘りを見せ1点差まで追い上げましたが、1回の大量失点が響き12年ぶりの優勝はなりませんでした。
来年春のセンバツ高校野球は東海地区の一般選考の枠が1つ増えて3となっていて、豊川と愛工大名電は出場に大きく前進しています。
また豊川は11月、東京の神宮球場で行われる明治神宮大会に東海地区の代表として出場します。

豊川高校の長谷川裕記監督は「東海大会で初優勝できて満点だと思う。子どもたちに感謝したい。日頃の生活などでも常に全力で、決めごとを徹底してきたところが勝利につながったと考えている」と話しました。
その上でチームの課題について「きょうの試合で守備、投手力、走塁といった面では点を防ぐことができたり、ランナーを前に進められたりしたところがあったと思うので、見直していきたい」と話していました。
敗れた愛工大名電高校の倉野光生監督は「試合前に最後の試合だから全部出し切ろうと伝えていた。選手たちは頑張ってくれたと思う。負けたのはすべて監督の責任」と話しました。
そのうえで「守備のエラーや投手のフォアボールなどが出てしまったので、技術面、メンタル面ともに春に向けてもう一度、基本に忠実な練習を重ねていきたい」と今後の課題を口にしていました。