流行初期段階で1000床確保を 愛知県の感染症予防計画原案

新型コロナウイルスの流行の初期段階で、病床の確保が課題となったことを踏まえ、愛知県は、今後、新しい感染症が発生した場合、初期段階でおよそ1000床の病床を確保することなどを明記した「感染症予防計画」の原案をまとめました。

愛知県庁で開かれた「感染症対策連携協議会」には、新たな感染症が発生した場合の計画の原案が示されました。
この中では、新型コロナウイルスの流行時、医療体制の構築や検査体制の拡充に時間がかかったことが課題だとしています。
このため、▼感染症に対応する医療機関と一般医療を担う医療機関とで、役割分担を明確にするほか、▼ドライブスルー方式など、医療機関に負担をかけずに検査ができる体制をふだんから整えておく必要があるとしています。
その上で、数値目標として、流行の初期段階で、およそ1000床の病床や1日およそ5200件の検査体制を確保することが明記されています。
計画の原案は了承され、県は11月下旬からパブリックコメントを実施した上で今年度中に計画を決定したいとしています。
協議会の会長を務める国立病院機構名古屋医療センターの長谷川好規院長は「新型コロナの初期段階では、病床の確保に苦労し、国民が大きな不安を抱くこととなった。県には計画的に対策を講じてもらいたい」と述べました。