愛知の鉄鋼業など2業種の「特定最低賃金」引き上げを答申

愛知県内の一部の産業に適用される「特定最低賃金」について、労使の代表などが参加する審議会は鉄鋼業と自動車などの輸送用機械器具製造業の2業種の賃金額を引き上げるよう求める答申をまとめました。
適用されれば2業種とも過去最大の引き上げ額となります。

特定最低賃金は最低賃金とは別に、一部の産業を対象に、より高い賃金が設定されるもので愛知県内では16日、労使の代表などが参加する審議会が開かれました。
特定最低賃金は県内では9つの業種で適用されていますが、ことしは、このうち鉄鋼業と自動車などの輸送用機械器具製造業の2つの業種について、引き上げの必要性が高いとして答申がまとめられました。
具体的には、鉄鋼業では現在の1018円から41円引き上げ1059円に、輸送用機械器具製造業では現在の997円から31円引き上げ1028円にするよう求めています。
答申文を受け取った愛知労働局の阿部充局長は「審議の結果をしっかりと受け止め、最低賃金額とあわせた周知に励みたい」と述べました。
新しい特定最低賃金の額は、10月末までに異議の申し立てがなければ、ことし12月16日から適用されます。
この額で決定した場合、2業種とも過去最大の引き上げ額となり、輸送用機械器具製造業は初めて1000円を超えることになります。