新米を伊勢神宮に奉納 伝統の「初穂曳」4年ぶり通常規模で

ことし収穫された全国各地の新米を三重県伊勢市の伊勢神宮の内宮に奉納する伝統行事「初穂曳」が4年ぶりに通常の規模で行われました。

伊勢神宮では毎年10月、その年の収穫に感謝する「神嘗祭」に合わせて全国から集まった新米を奉納する「初穂曳」を行っています。
新型コロナの影響で規模を縮小していましたが、ことしは4年ぶりに通常の規模で開催され、およそ800人が参加しました。
16日、内宮を流れる五十鈴川には米俵を積み込んだ「初穂船」が用意され、子どもたちなどが伝統の「木遣り歌」を披露したあと出発しました。
参加した人たちは「エンヤ」というかけ声に合わせ長さ50メートルの2本の綱を引き、時折、綱を激しく回してぶつかり合ったりしながらおよそ1.5キロにわたって川をさかのぼりました。
そして、宇治橋のところで米俵を引き上げて、内宮に奉納しました。
名古屋市から参加した20代の大学生の女性は「初めて参加しましたが楽しかったです」と話していました。
行事でことしの当番を務めた大湊奉献団の強力修団長は「初穂曳は伊勢には無くてはならないものです。暑くもなく寒くもなく、皆さんに参加してもらえてよかったです」と話していました。