名古屋の旅行会社 新型コロナ雇用助成金247万円を不正受給

名古屋市の旅行会社「名鉄観光サービス」は新型コロナの影響で従業員を休ませたとするうその書類を提出して国の「雇用調整助成金」247万円あまりを不正に受け取っていたと発表しました。

これは「名鉄観光サービス」が11日、記者会見を開いて明らかにしたものです。
それによりますと、この会社では去年4月までの2年間に、新型コロナの影響で従業員を休ませるなどして雇用を維持した場合に国が助成する「雇用調整助成金」を合わせておよそ22億円受け取ったということです。
しかし、ことし5月、愛知労働局から不正受給の疑いがあると指摘を受けたことから、外部の弁護士も含めて社内調査を進めてきました。
その結果、今月に入って中部営業本部管内の支店で、実際は従業員が出勤しているのに新型コロナの影響で仕事を休ませたとするうその書類を提出していたことがわかったということです。
不正受給は合わせて144件、247万円あまりにのぼり、会社は11日、こうした内容を愛知労働局に申告しました。
労働局からも不正受給と認定された場合は、全額を返還するとしています。
記者会見した名鉄観光サービスの溝口明宏経営戦略部長は「関係する皆さまに深くお詫び申し上げます。全容解明に向けて調査を進めるとともに再発防止を含め適切に対応したい」と陳謝しました。