岐阜 瑞浪 去年発見の化石は人間なら60歳以上か

去年(R4)、岐阜県瑞浪市で見つかった絶滅したほ乳類パレオパラドキシアの化石は、すり減った奥歯の状態から人間なら60歳以上の高齢にあたるとみられることがわかりました。
パレオパラドキシアはおよそ1200万年前に絶滅したほ乳類で、その姿や生態などは不明な部分が多く、「謎の絶滅生物」とも呼ばれています。
瑞浪市では去年(R4)6月、パレオパラドキシアの化石が国内では初めて背骨が腰から首までつながった状態で見つかりました。
瑞浪市化石博物館では化石から岩石を取り除くクリーニング作業を行ってきましたが、このうち頭部について上あごと下あごがかみ合っていて、歯はおよそ30本、抜け落ちずに残されていることがわかりました。
博物館によりますと残された歯のうち、親知らずにあたる第3大臼歯が大きくすり減っていて、人間なら60歳以上の高齢にあたるとみられるということです。
現在、頭部は博物館で公開されていますが、今後は、上あごと下あごを取り外し、さらに調査が行われる予定です。
瑞浪市化石博物館の安藤佑介学芸員は、「歯がこれだけ残っているのは非常に珍しい。この機会に多くの人に見て頂ければ」と話しています。
パレオパラドキシアの頭部の化石は、今月(10月)22日まで公開されています。