岐阜・各務原 PFASの専門家が講演”汚染源特定が重要”

水道の水源地から有機フッ素化合物=PFASの一部の物質が高い濃度で検出された岐阜県各務原市で30日、専門家が講演し、発生源を特定して汚染を止めることが重要だと述べました。

講演したのは20年以上にわたって全国のPFASの状況などを研究している京都大学大学院の原田浩二准教授で、午前中の会には市民などおよそ80人が集まりました。
この中で、原田准教授はPFASの一部の物質の血液中の濃度が高いほど脂質異常症や一部のがんなどのリスクが高まるという研究結果があることを説明しました。
また、市が水源地で設置を進めている活性炭は、PFASの大部分を除去できるものの効果を維持するためには定期的に交換することが大切で家庭用の浄水器も定期的な交換が望ましいと話しました。
さらに今後の対策としては発生源を特定して汚染を止めることが重要で、水源地の近くにあり、PFASの一部を含む泡消火剤を保有していた航空自衛隊岐阜基地からの影響があるのか調べないといけないと述べました。
講演を聴いた市内の60代の男性は「個人として何をすべきか整理できました。ずっと水道水を飲んできて健康被害やそのリスクが気になるので、血液検査の機会があればぜひ受けてみたい」と話していました。