愛知県内最低賃金引き上げ 労働局長が周知を要請

愛知県内の最低賃金が10月1日から初めての1000円台となる時給1027円に引き上げられるのを前に労働局長が29日、中小企業団体のもとを訪れ会員企業に対する賃金引き上げの周知を要請しました。
最低賃金は企業が従業員に最低限支払わなければならない賃金で、県内では来月1日から41円引き上げられ、時給1027円となります。

愛知県では初となる1000円台への引き上げを前に29日、愛知労働局の阿部充局長が愛知県中小企業団体中央会を訪れ山口高広会長に最低賃金の引き上げに向けた要請書を手渡しました。
要請書では、▼最低賃金額が引き上げられることに加え、▼企業が設備投資などを行う場合には国の助成金を活用できることについて会員企業に周知するよう求めています。
これに対し、山口会長は、「新型コロナが5類に移行し社会経済活動が活発になってきたものの、会員企業からはエネルギーや原材料価格の高騰による影響を懸念する声を聞く。賃金引き上げのための原資の確保は簡単ではない」として、支援の強化を要望しました。
愛知労働局の阿部局長は「初の1000円超えということで、物価高に対応できるような賃金が支払われるよう、しっかりとした対応をお願いしたい」と話していました。