愛知用水土地改良区の2事務所に労働基準監督署が是正勧告

愛知県の尾張・知多地方の農業用水を管理する「愛知用水土地改良区」の2か所の事務所が、職員に残業代を支払っていなかったなどとして、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。
是正勧告を受けたのは、尾張・知多地方に農業用水を供給する「愛知用水」を維持・管理する「愛知用水土地改良区」です。
土地改良区によりますと、ことし5月から6月にかけて、労働基準監督署の立ち入り検査を受け、職員およそ50人の勤務時間について調査が行われたということです。
その結果、5つある事務所のうち2つの事務所で、勤怠システムに記録された職員の労働時間よりも、業務用のパソコンの使用時間が長かったということです。
2つの事務所は、8月から9月にかけて、労働基準監督署から、職員の時間外労働や休日出勤をした分の未払い賃金をさかのぼって支払うよう是正勧告を受けたということです。
土地改良区は、去年も、時間外の割増賃金を支払っていなかったなどとして労働基準監督署から是正勧告を受けているほか、ことし7月には土地改良区の事務局も職員の退勤時刻とパソコンの使用時間に相違があるとして、指導を受けていました。
土地改良区は「今後、有識者による第三者委員会を立ち上げ、労働環境の改善に向けて取り組みを進めていく」としています。