三重・桑名 こども虐待は園全体風土が原因と指摘

三重県桑名市の認定こども園で保育士が園児に給食を食べるよう長時間強要するなどの虐待行為が確認され、園を運営する社会福祉法人が改善勧告を受けた問題で県と市は園全体の風土や組織運営が虐待の原因になったとして再発防止のための改善策を策定するよう求めています。

桑名市の社会福祉法人が運営する「長寿認定こども園」では県と市の特別監査の結果、虐待を含む52件の不適切な行為が確認され、7日、法人の加藤晶子理事長に対し改善勧告を行いました。
この中で人権意識が希薄な風土や組織運営、保育士へのマネジメント不足、それに若手の保育士への指導機会の少なさが虐待の原因とみられるとしています。
そして、虐待行為などが複数の保育士で一定期間、継続して起きていたことから保育士個人だけの問題ではなく、当時の園長をはじめ組織としての問題が大きいと指摘しています。
また、法人に対し保育士に多面的な研修を行い人権意識を持ってもらうことや職員同士がコミュニケーションをとれるよう運営を見直すよう求めています。
県と市はことし11月7日までに改善計画を作り、報告するよう求めています。