名古屋シネマテークが28日で閉館 40年余りの歴史に幕

全国のミニシアターの“草分け”として知られ、40年あまりにわたって営業を続けた名古屋市の「名古屋シネマテーク」が28日に閉館を迎え、多くのファンが最終上映に訪れ閉館を惜しみました。

名古屋市千種区の「名古屋シネマテーク」は1982年の開館以来、大手の映画館では公開されない多様な作品を上映し続けてきましたが、厳しい経営状況を理由に28日に閉館を迎えました。
最後の上映回には、「名古屋シネマテーク」がその作品を紹介し続けてきた原一男監督のドキュメンタリー『全身小説家』が上映され、長年のファンが最後の鑑賞に訪れて、定員の40人を超えて立ち見となりました。
長年通い続けた52歳の男性は「ここがなくなることは名古屋の文化の大きな損失です。たくさんの映画を教えて頂きました」と閉館を惜しんでいました。
京都から来た23歳の女性は「映画好きなら誰でも知っている歴史ある映画館なので、その雰囲気を心に映して帰りたいと思います」と話していました。
「名古屋シネマテーク」代表の倉本徹さんは「来るべき時は来ますから、最後だからと感傷に浸ることはないです。これでおしまいですが、いい映画はいつまでも残ると思います。41年間応援していただきありがとうございました」と話していました。