国史跡の本證寺 1300平方メートルが追加指定 愛知・岡崎

三河一向一揆で徳川家康と争った一揆勢の中心寺院で、国の史跡でもある愛知県安城市の本證寺で、より広い範囲に堀が広がっていたことがわかり、およそ1300平方メートルが新たに史跡に指定されることになりました。

安城市の本證寺は、鎌倉時代に創建された浄土真宗の名刹で、戦国時代の三河一向一揆では、一揆勢の中心寺院として領主の徳川家康と争いました。
本證寺境内は、戦国時代は敵の侵入を防ぐため、江戸時代には敷地の境界や寺の威厳を示すための二重の堀が良好な状態で残っていることなどから、2015年に国の史跡に指定されました。
その後、2021年の発掘調査の結果、境内の北西側で、これまで考えられていた範囲の外側にも堀が広がっていることが確認され、およそ1297平方メートルが国の史跡に追加で指定されることになったということです。
本證寺の小山興圓住職は「大変光栄なことです。歴史を知ることは未来に向けて必要なことで、お寺が地域のコミュニティーの中心として続いていけば、うれしく思います」と話しています。
また、安城市教育委員会文化振興課の齋藤弘之課長補佐は「追加指定された部分も含め、令和9年を目指して史跡公園として整備する計画もあるので、貴重な史跡の保存に努めたい」と話しています。