ガソリン小売価格 元売りへの補助縮小で岐阜・三重で値上がり

今週のレギュラーガソリンの小売価格は、岐阜県と三重県で先週と比べて1円の値上がりとなりました。
ガソリン価格上昇の負担軽減策として国が石油元売り会社に支給している補助金が段階的に縮小していることなどが要因です。

国の委託を受けてガソリン価格を調査している石油情報センターによりますと、10日時点のレギュラーガソリンの平均小売価格は岐阜県で先週から1円上がって1リットルあたり173.8円、三重県でも1円上がって171.9円、となりました。
これは燃料価格の負担軽減策として国が石油元売り会社に支給している補助金が段階的に縮小していることなどが要因で、支給額が25円以下の場合、2023年5月まで100%だった補助率は現在は70%になっています。
また、愛知県では先週から0.1円下がって169.9円となりましたが、補助金の縮小の影響で6月上旬と比べると4円程度値上がりしています。
13日以降各地のガソリンスタンドに卸される分からは補助率がさらに60%に引き下げられ、石油情報センターは来週のガソリン価格も値上がりが予想されるとしています。
今後のガソリン価格の見通しについて、ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは、「ガソリンの小売価格と連動性が高い国際的な原油価格は、中国経済の持ち直しの見通しや主要な産油国が減産を続ける姿勢を強硬にしていることから、上昇していく可能性が高いとみている。加えて、政府の補助金が縮小されていることもあって、レギュラーガソリンの小売価格は今後も上がっていくとみられ、年末には全国平均で1リットルあたり190円前後になる可能性もある」と話しています。