三重 鳥羽 国内貨物船の船員不足解消へ 高校生が見学会

「内航船」と呼ばれる国内の貨物輸送などに使われる船の船員不足の解消につなげようと、三重県鳥羽市の海運会社が地元の高校生を対象に新たに建造した船の見学会を開きました。

鳥羽市の海運会社「盛徳海運建設」を訪れたのは隣の志摩市の県立水産高校で操船や船の整備などについて学ぶ3年生23人です。
生徒たちは7月に完成したばかりの貨物輸送と砂利の運搬に使われる「第二十さだ丸」で、クレーンを使って砂利を積み込む様子を見学しました。
このあと生徒たちは3つの班に分かれて船内を見て回り、操だ室では紙の海図の代わりにモニターに映し出した電子海図を使っていることなどを教わりました。
また、船内はインターネットの環境が整っているほか、全員の個室に冷蔵庫やテレビが設置されていて、長期間の航海でも快適に過ごせるなどと説明を受けていました。
参加した生徒は「学校の実習船とは違い設備が整っていると感じました。頑張って海技士の資格を取ろうと思います」と話していました。
見学会を開いた海運会社によりますと、この会社の船員の平均年齢は45歳と高齢化が進んでいて、ここ10年近く人手不足も続いているということです。
小田徳彦社長は「昔と違い、船内の環境も整っているのでぜひ就職先として選んでもらいたい」と話していました。