名古屋港システム障害続く 5日も終日積み降ろし見合わせ

貨物の取扱量が全国一の名古屋港のコンテナターミナルで4日からシステム障害が発生しています。
5日も終日、港でのトレーラーへのコンテナの積み降ろしを見合わせるということで、システムを管理する協会は復旧を急ぐとともに障害の原因を調べています。

名古屋港管理組合によりますと、4日朝6時半すぎからコンテナの積み降ろしや運び出しなどを管理するシステムに障害が発生し、現在も使えなくなっているということです。
このため、船から岸壁に降ろしたコンテナのトレーラーへの積み込みなどができなくなっていて、5日も終日、トレーラーのコンテナの積み降ろしをすべて見合わせるということです。
名古屋港では、5つあるコンテナターミナルのすべてでこのシステムが使われ、コンテナの搬出入を管理しています。
このシステムは、港湾での運送に関わる事業者でつくる名古屋港運協会が管理していて、協会によりますと、24年前に導入されたということですが、これまでに大きな障害が発生したことはないということです。
システム障害が起きた原因はわかっておらず、復旧の見通しもたっていないということです。
システム障害について、警察は相談を受けているということです。
協会はシステムの復旧を急ぐとともに障害の原因を調べています。

システムを管理する名古屋港運協会によりますと、システム障害を起こしているのは、「名古屋港統一ターミナルシステム=NUTS」と呼ばれるシステムで名古屋港のすべてのコンテナターミナルで運用されているということです。
システムはインターネットに接続はされておらず、身代金要求型のウイルス「ランサムウェア」による被害もいまのところ確認されていないということです。
システム障害の原因はわかっておらず、港運協会では、警察に相談するとともに、復旧を急いでいます。
名古屋港運協会の黒木徹理事は「原因がわからず、対応に追われています。多くの人に影響を与えているので復旧を急ぎたい」と話しています。

名古屋港管理組合によりますと、去年の名古屋港のコンテナ取扱量は長さおよそ12メートルのコンテナに換算して平日の1日平均でおよそ1万個だということです。
これは輸出・輸入を合わせた量で、重さを基準に取り扱いが多かった品目を見てみますと、▼輸出では自動車部品が39.4%、産業機械が12.3%、▼輸入では衣類やはきものなどが11.6%、自動車部品が8.1%などとなっています。
管理組合によりますと、現在はトレーラーのコンテナの積み降ろしができず、輸出・輸入ともにできない状態だということです。