中部電力株主総会 カルテル問題で経営陣の責任追及する声も

中部電力の株主総会が開かれ、勝野哲会長はカルテルを結んでいたとして公正取引委員会から課徴金納付命令を受けたことなどについて「多大なご心配をおかけしていることをお詫び申し上げます」と陳謝しました。
これに対し株主からは経営陣の責任を追及する厳しい声が上がりました。

中部電力の株主総会は28日午前10時から名古屋市内で開かれました。
この中ではまず、勝野哲会長が事業者向けの電力販売をめぐり、カルテルを結んでいたとして公正取引委員会から子会社も含め275億円あまりの課徴金納付命令を受けたことなどについて、「株主の皆様に多大なご心配をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」と陳謝しました。
これに対し、出席した株主からは「違反により会社に多額の損失を与えた。取締役は責任を取って退任してほしい」などと経営陣の責任を追及する厳しい声が上がりました。
また、株主からは、今回のカルテルの問題や競合他社の顧客情報の不正閲覧の問題などを受けて、第三者委員会を設置し、再発防止策を報告するよう求める提案も出されました。
そして、採決が行われた結果、株主提案が否決された一方、会社が出した取締役の選任などの4つの議案はすべて可決され、総会はおよそ2時間半で終了しました。
総会の終了後、株主の60代の男性は「会社が提案した取締役の選任には賛成しませんでした。しっかり責任をとってほしい」と話していました。
また別の男性株主は「カルテル問題について関心があり参加しましたが、会社側は丁寧に説明してくれたので、今後の状況をしっかり見守っていきたい」と話していました。