リハビリに「マトリョミン」活用試行 愛知の藤田医科大学病院

愛知県出身の演奏家が開発した小型の電子楽器「マトリョミン」を、まひの患者のリハビリに生かそうという試みが、愛知県豊明市の藤田医科大学病院で始まりました。
マトリョミンは、ロシアの人形「マトリョーシカ」型の電子楽器です。
片手で、楽器に触れずに演奏できることから、藤田医科大学病院では、患者のリハビリに活用できないかと、22日、開発者で演奏家の竹内正実さんを招いてリハビリを担当する作業療法士向けの講習会を開きました。
竹内さんは、手をマトリョミンに近づけたり遠ざけたりすることで演奏する方法を説明し、作業療法士たちが実際に演奏に挑戦しました。
病院では、今後演奏法を習得しながらまひがある患者のリハビリにどう活用できるかを検討することにしています。
藤田医科大学リハビリテーション医学の大高洋平教授は「どんな障害があってもその人なりに手を動かすと音が鳴るので、手を動かすモチベーションを引き出すことができる楽器で、非常に可能性を感じている」と話していました。
マトリョミンの開発者で演奏家の竹内正実さんは「まひがあると、あれもこれもできないと自信が持てなくなる。マトリョミンを演奏することが希望につながればうれしい」と話しています。