術後の死亡 愛知県医療療育総合センターが遺族に謝罪

おととし、愛知県春日井市の県立病院で、手術を受けた男性が、その後、死亡した事案について、病院側は、外部の専門家による委員会で調査した結果、容体が変化した男性への処置が不適切だったことがわかったとして、男性の遺族に謝罪しました。

これは、春日井市にある愛知県医療療育総合センター中央病院が20日記者会見して明らかにしたものです。
それによりますと、おととし5月、医療的ケアが必要な当時10代の男性が手術を受けた6日後に死亡し、病院は、外部の専門家による医療事故調査委員会を設けていきさつを調べていました。
その結果、手術した傷から再び出血したことに伴う出血性ショックが死因とみられ、男性に対して適切な初期対応が行われなかったことが死亡につながったということです。
具体的には、脈拍や顔色の変化など、出血性ショックが疑われる症状に対して、原因の特定がされず、医療チーム内で的確な情報の共有が行われなかったほか、心肺蘇生を行う際に、投与する薬を間違えるなど、複数の不適切な対応があったということです。
愛知県医療療育総合センター中央病院の新美教弘院長は「ご遺族にお悔やみを申し上げるとともに、亡くなった男性に対し、哀悼の意を表します。今回の事案を重く受け止め再発防止に努めたい」と話しています。