愛知・安城の立てこもり 懲役2年6月の実刑判決

ことし3月、愛知県安城市の人材派遣会社の事務所で女性を人質にして立てこもった罪などに問われた52歳の元従業員に対し、名古屋地方裁判所岡崎支部は懲役2年6か月の実刑判決を言い渡しました。
愛知県岡崎市の鈴木教仁被告(52)は、ことし3月、安城市にある元勤務先の人材派遣会社の事務所で、従業員の女性に包丁を突きつけて人質にし立てこもったとして、人質強要処罰法違反などの罪に問われました。
16日の判決で名古屋地方裁判所岡崎支部の三芳純平裁判官は「被告の弁護士は派遣先で勤務形態を一方的に変更された上、それに抗議すると派遣会社を不当に解雇されており、同情すべき点があると主張するが、被告なりの理由があるからといって、このような犯行を正当化することはできない」と指摘しました。
その上で「被告は元派遣先の従業員が管理する車を損壊した器物損壊罪で、去年12月に執行猶予付きの判決を受けたにも関わらず、関係者に復しゅうしたいという考えを改めることなく犯行に至っていて、強い非難に値する」として、検察の求刑通り、懲役2年6か月の実刑判決を言い渡しました。