バリアフリー対策めぐり差別的発言 市役所前で抗議活動

6月3日に開かれた名古屋城天守閣のバリアフリー対策をめぐる市民討論会で、一部の参加者から障害者に対する差別的な発言があった問題を受け、13日、車いすの利用者などが再発防止のための第三者委員会の設置などを求めて、名古屋市役所前で抗議活動を行いました。

6月3日の市民討論会では、木造復元が計画されている名古屋城天守閣のバリアフリー対策をめぐる議論の中で、一部の参加者から障害者に対する差別的な発言があり、討論会を主催した名古屋市の対応を問う声が出ています。
こうした中、名古屋市役所前には、名古屋城の天守閣に、エレベーターの設置を求めている市民団体の呼びかけで、車いすの利用者や支援者など100人以上が集まり、河村市長や市の職員がその場で差別的な発言を制止したり、注意しなかったことなどについて抗議しました。
また、市に対して、第三者委員会を設置して、討論会の参加者などから聞き取り調査を行い、再発防止のための対策をまとめることなどを要望しました。
団体によりますと、市からは12日、河村市長みずから対応すると説明があったということですが、当日になって「連絡ミスで対応できなくなった」と連絡があったということです。
団体の齊藤懸三共同代表は「なぜ差別発言が出たのか、しっかり検証してほしいし、市長から直接、説明を受けたい」と話していました。
一方、河村市長は記者団の取材に対し「私が直接話を聞くつもりだったが、市の幹部から自分たちで対応すると言われたので任せた。結果的にこちらのミスでご迷惑をおかけしたことは、申し訳ない。市としてきちんと見解がまとまったら、直接話をさせていただきたい」と述べました。