入管法改正案が参院法務委で可決 ウィシュマさんの遺族が抗議

外国人の収容のあり方を見直す入管法の改正案は、参議院法務委員会で採決が行われ自民・公明両党や、日本維新の会などの賛成多数で可決されました。
名古屋市にある入管施設で収容中に亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんの遺族は委員会を傍聴したあと「批判の声を受け止めて」と抗議しました。

出入国管理法などの改正案は、難民申請中は強制送還が停止される規定について、申請を繰り返すことで送還を逃れようとするケースがあるとして、3回目の申請以降は、「相当の理由」を示さなければ適用しないことや退去するまでの間、施設に収容するとしていた原則を改め、入管が認めた「監理人」と呼ばれる支援者らのもとで生活できることなどが盛り込まれています。
改正案に反対する立憲民主党が成立を阻止したいとして提出した齋藤法務大臣に対する問責決議案は、きのうの参議院本会議で否決されきょう自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決されました。
改正案は9日の本会議で可決・成立する見通しです。
おととし名古屋市にある入管施設で収容中に亡くなったスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんの2人の妹が委員会を傍聴したあと報道陣の取材に応じ、このうち下の妹のポールニマさんは「強行に可決され、残念に思います。与党は、批判の声を真摯に受け止めてから法案を成立させるべきではないでしょうか。日本のみなさんには諦めず声をあげていただきたい」と訴えました。