入管施設で女性死亡 維新議員の発言に遺族が抗議

おととし名古屋市にある入管の施設でスリランカ人女性が亡くなった問題で、日本維新の会の議員が16日、国会で「ハンガーストライキによる体調不良かもしれない」などと発言したことについて、女性の遺族は「事実と異なる印象を人々に与えた」などと抗議しました。

おととし、名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが収容中に体調不良を訴えて死亡した問題では、入管庁が、適切な治療を行う体制が不十分だったなどとする最終報告書を公表しています。
この問題をめぐり、日本維新の会の梅村みずほ参議院議員は、おとといの法務委員会で、「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったかもしれない。ハンガーストライキとウィシュマさんの状況は違う。でも近しいかもしれない」などと発言しました。
この発言について、ウィシュマさんの妹のワヨミさんとポールニマさんがコメントを発表し、強く抗議しました。
上の妹のワヨミさんは、「自ら体調を崩して血の混じったおう吐をすることなど、人間には出来るはずがありません。事実と異なる印象を人々に与え、人道を大切にする気持ちを持たない言葉が日本の国会に響くのであれば、とても残念なことです」などと抗議しました。
また下の妹のポールニマさんは、「『断定』ではなく『可能性』であると言えば、何を言ってもいいのですか?彼女の言葉は、私たち遺族の心を、これ以上ないほど深く傷つけました。どうか、ウィシュマとその家族を見舞った悲劇を二度と繰り返さないで下さい」などと訴えました。