障害者の投票めぐりNPOが愛知県選管に要望
4月の統一地方選挙へ向け名古屋市のNPOが障害のある人などを対象に投票する際に困っていることを尋ねるアンケート調査を行ったところ、「選挙公報などが理解できない」という意見が多く寄せられたとして、愛知県選挙管理委員会に、わかりやすい情報提供を要望しました。
要望を行ったのは名古屋市熱田区のNPO「あいち障害者センター」です。
センターでは障害のある人やその家族などに、去年の参議院選挙で投票する際に感じた課題などを尋ねるアンケート調査を行い、知的障害がある人を中心に148件の回答を得ました。
このうち選挙公報と政見放送を理解できたか尋ねる設問では、いずれも全体の3割ほどが「難しくてわからなかった」と回答しました。
また「投票所が狭くて落ち着かない」とか「記載台の候補者の名前が小さすぎて読みにくい」などといった声も寄せられたということです。
結果を踏まえセンターでは、選挙公報を分かりやすく作成するよう候補者に促すことや、障害者が負担に感じないよう投票所の環境を改善すること、それに投票所で行っている援助の具体例を入場券に明記することなどを要望しました。
あいち障害者センターの上田孝常務理事は「選挙公報が難しいという話を多く聞いた。選挙管理委員会にも候補者にも合理的な配慮をお願いしたい」と話していました。