明治用水 漏水が起きた現場の工事を専門家が調査
愛知県豊田市の取水施設で起きた大規模な漏水について、28日、専門家などによる委員会のメンバーが、復旧に向けた工事が進む現地を調査しました。
豊田市を流れる矢作川の取水施設、「明治用水頭首工」では去年5月、大規模な漏水が発生し、数か月にわたって農業用水などの取水制限が行われました。
この漏水について、農林水産省は専門家の意見を踏まえ、川底のコンクリートの継ぎ目に水の流れを止める板が設置されていなかったことや、劣化が進んでいたことなどが原因だとする見解をまとめ、去年10月から川の水をせき止めて、復旧に向けた工事を進めています。
28日は、土木学の専門家などでつくる委員会の委員長を務める三重大学の石黒覚名誉教授が現地を調査しました。
石黒名誉教授によりますと、今回の調査では水門を支える柱の下部を補強する工事の状況や、川底の堆積物のボーリング調査結果などを確認したということです。
調査を終えた石黒名誉教授は「今回の調査結果も踏まえて、来月中旬に開催する予定の検討委員会で、より具体的な復旧工事の方法を盛り込んだ中間取りまとめを出したい」と述べました。