「鬼滅の刃を思わせる柄」雑貨卸売会社代表に有罪判決
人気漫画「鬼滅の刃」のキャラクターを思わせる柄の入った雑貨を輸入・販売したとして、不正競争防止法違反の罪に問われた57歳の会社代表に対し、名古屋地方裁判所は執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。
横浜市にある日用雑貨や衣料品の卸売会社「レッドスパイス」と会社代表の呉暁斌被告(57)は、人気漫画「鬼滅の刃」のキャラクターを思わせるデザインの柄の入った雑貨を輸入・販売したとして、不正競争防止法違反の罪に問われました。
これまでの裁判で呉被告は違法性の認識はなかったとして無罪を主張していました。
16日の判決で名古屋地方裁判所の宮本聡裁判長は雑貨に使われていた「緑と黒の市松模様」など単体では鬼滅の刃を想起させるとは言えなくても、「ピンク色の麻の葉模様」などほかの複数の模様を一緒にすると購入者がキャラクターを連想し公式グッズだと認識すると指摘しました。
その上で、「明白な基準がなく、税関での取り締まりが簡単ではないことを狙った巧妙かつこうかつな手口で反省の態度も見られず、再犯の恐れも否定できない」として、呉被告に対し懲役2年、執行猶予5年、また会社と呉被告に、あわせて罰金800万円の有罪判決を言い渡しました。
被告の弁護団は判決を受けて、「弊社の主張が認められなかったことは大変に遺憾であり、到底承服できるものではありません。本日の判決を不服として控訴するとともに、控訴審において正しい判断がなされるように努めてまいります」などとするコメントを出しました。