地価調査 愛知県は住宅地・商業地ともに2年連続上昇

ことしの地価調査の結果が公表され、愛知県では住宅地・商業地ともに2年連続の上昇となる一方、岐阜県と三重県は下落しました。
専門家は愛知県では住宅の需要が高く、都市部の再開発への期待感から不動産投資も活発になっていると指摘しています。

地価調査は毎年7月1日時点の地価を都道府県が調べるもので、東海3県では合わせて1580地点が対象になりました。
それによりますと、愛知県では住宅地が1.5%、商業地が2.3%上昇しました。
地価の上昇はいずれも2年連続です。
一方、岐阜県では住宅地で1.2%、商業地で0.9%の下落となり、三重県も住宅地で1%、商業地で0.8%の下落でした。
愛知県の住宅地で上昇率が最も大きかったのは「名古屋市中区錦1丁目」のプラス16.7%で、価格も1平方メートルあたり140万円と最も高くなりました。
愛知県の商業地で上昇率が最も大きかったのは「名古屋市中村区名駅南3丁目」でプラス12.3%、価格が最も高かったのは「名古屋市中村区名駅3丁目」で1平方メートルあたり1880万円でした。
今回の結果について、不動産鑑定士の小森洋志さんは「西三河エリアなど企業の業績が堅調な地域で従業員の住宅取得意欲が衰えていないことなどが価格を押し上げる要因となっている。また栄地区などでは再開発が目白押しで、投資活動が活発となって商業地の価格を押し上げている」と指摘しています。
また、先行きについては「物価高で生活費が上がっているがその分、給与も上がらないと今後は住宅の取得を躊躇する人も出てくるのではないか。一方で、名古屋市中心部の商業地などは再開発が続くため、円安もあって海外からの投資マネーが入ってくる状態が続くとみられる」と話していました。

【愛知県内 東海市が住宅地の地価の上昇率トップ】
名古屋市に隣接する東海市は住宅地の地価の上昇率が平均で5.6%と県内の自治体の中で最も高くなりました。
名古屋市中心部へのアクセスの良さなどから人気を集めていて、不動産会社によりますと、5000万円近い物件でも販売が好調だということです。
東海市に店舗を構え分譲住宅などを販売している不動産会社によりますと、市の中心部の駅から徒歩10分以内の物件は建築資材の高騰などで、去年より200万円から300万円ほど値上がりしているということです。
中には5000万円近い物件もありますが、販売は好調で、完成から1か月から2か月ほどで売れてしまうということです。
東海市が居住エリアとして人気を集めている理由についてこの不動産会社では、沿線の鉄道を利用すれば名古屋市中心部にもおよそ20分程度で通勤できるほか、高速道路のインターチェンジもあり自動車関連企業の本社がある西三河地域にも通勤しやすいためではないかとみています。
需要に応えるため、会社では新築の分譲だけでなく、東海市内の中古住宅の取り扱いも増やしているということです。
「不動産SHOPナカジツ」の内山順喜さんは「一昔前から考えると住宅価格は上がっているが、比較的スムーズに売れている。住宅を仕入れたらすぐに売れるような場所なので、数多く展開できるよう力を入れてきたい」と話していました。

【円安、原油高で住宅建材は値上がり続く傾向】
円安や原油高の影響で、ガラスやサッシなどの建材の価格が上昇していることから、注文住宅を扱う工務店では今後も住宅価格は値上がり傾向が続くとみています。

豊橋市にある工務店では注文住宅の設計や建築などを手がけていますが、ことしに入ってガラスやサッシなどの建材の価格が値上がりしているということです。
このほか、浴槽やトイレといった水回りの設備のほか、外壁材・断熱材なども値上がりしているということです。
円安の進行のほか、原油高による輸送費の上昇などが要因とみられ、この工務店では住宅価格に転嫁せざるを得ないとして、販売価格を300万円から500万円ほど引き上げました。
工務店によりますと、取引先の業者からはさらなる値上げの通知が届いていて、ガラスはことしの11月に20%上昇するほか、サッシは最大で15%、玄関ドアは来年1月に最大で15%価格が上がる見込みです。
このためこの工務店では今後も住宅価格は値上がり傾向が続くとみています。
「根上建築」の根上卓也社長は「建材価格が1割も2割も上がるというのは今まで経験がない。今後もどんどん上がっていくとしか聞いていないので、お客様には家を建てるなら早いほうがいいと伝えています」と話していました。