津波避難伝える自販機設置 震災で娘亡くした母親などが企画

東日本大震災で当時6歳の娘を亡くした母親と母親を支援する団体が、津波からの避難を伝える標語がデザインされた自動販売機を仙台市内の大学に設置しました。

これは、東日本大震災の津波と火災で当時6歳だった娘の愛梨さんを亡くした石巻市の佐藤美香さんと、佐藤さんを支援する団体などが企画しました。
佐藤さんが、仙台白百合女子大学の学生と、去年から絵本を通して子どもに震災を伝える活動をしていた縁から、この大学への設置が実現しました。
自動販売機は、震災前に愛梨さんが描いた海で泳ぐハート型の魚がデザインされ、「迷わず高台へ」とか「いち早くとおくへ」などと津波から避難するための標語が書かれています。
さっそく自動販売機を利用した学生は「地震や津波がきたらどうするべきか行事などでキャンパスに来た子どもにも知ってほしい」と話していました。
佐藤さんは「震災を知らない子どもも増えてきている。これをきっかけに防災について考えてほしい。設置の場を全国に広げたい」と話していました。
自動販売機の売り上げの一部は、今後の伝承活動に役立てることにしています。