多様な学びを提供 令和9年度に新たなタイプの高校設置へ

学校生活や学習に困難を抱える生徒のために、宮城県が設置を検討していた新たなタイプの高校が、令和9年度に仙台市で開校する方針となったことが関係者への取材で分かりました。

宮城県は、学校生活や学習に困難を抱える生徒が増えているとして、新たなタイプの全日制高校の設置を検討していて、設置場所など具体的な内容について調整を進めてきました。
こうしたなか、県が、仙台市青葉区にある宮城広瀬高校を新たなタイプの高校に転換し、令和9年度に1学年200人で募集して開校する方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。
全日制の普通科で、単位制を取り入れますが、生徒が自分のペースで学べるよう定時制のように授業の時間帯を幅広く設けるとともに、意欲があっても登校できない生徒などに学習機会を提供するため、県内の通信制の高校の単位も認めるとしています。
文部科学省によりますと、これまで東北地方で同じような高校の設置は把握していないということです。
また、新たな高校では、資格の取得やボランティア活動なども単位として認める方針です。
さらに、集団生活が苦手な生徒などに対応するためクラス分けはせず、「チューター」と呼ばれる人が、進路に応じた教科の選択を手伝うなどして、きめ細かくサポートするとしています。
一方、宮城広瀬高校については、令和9年度に募集を停止し、10年度末に閉校するとしています。