「仙台・青葉まつり」熱気と笑顔の2日間

今月18日と19日の2日間、仙台の初夏の風物詩「仙台・青葉まつり」が行われ、去年を上回る93万人が訪れました。
早くも「来年が待ち遠しい」と感じさせるほど、見る人も一緒になって楽しんだ2日間を振り返ります。

「仙台・青葉まつり」は、江戸時代の仙台藩のまつりを昭和60年に復活させた催しで、ことしで40回目となりました。
初日の式典では、69年ぶりに「仙台祭木遣音頭」が披露されたあと、仙台の魅力などをPRする伊達武将隊の伊達政宗役が「この2日間は無礼講だ」と宣言し、祭りがスタートしました。
見もののひとつ、両手に扇子を持って舞う伝統の「すずめ踊り」には2日間で合わせておよそ3800人の踊り手が参加し、息のあった、祭連と呼ばれるグループの動きを、訪れた家族連れなどが手拍子を打ったり写真を撮ったりしながら楽しんでいました。
2日目の「本まつり」には、武将にふんした人や山ぼこが街をまわる「時代絵巻巡行」が行われ、大きいものでは高さ6メートルほどある10基の山ぼこが注目を集めました。
また、時代行列では若者に興味を持ってもらおうと、例年、伊達家の当主が務めていた伊達政宗役を利府町出身の若手俳優石山順征さんが務めました。
さらに、かつて政宗の息子が藩主を務めた縁で、仙台市の歴史姉妹都市になっている愛媛県宇和島市からは10年ぶりに「牛鬼」も登場しました。
担ぎ手には仙台市内の高校生も加わり、勢いよく、観客のすぐそばまで近づくなどして、迫力のある姿を見せていました。
ことしは15年ぶりに有料観覧席も設けられました。
最も高い定禅寺通の緑地帯は4人がけのテーブル席で6万円でしたが、2日目は、この席をはじめ、沿道の席も含めた430席あまりが完売したということです。
2日間のフィナーレは定禅寺通にすずめ踊りの踊り手が集まる「総踊り」で、5年ぶりに一般の人も参加可能となりました。
アナウンスが流れると、子どもからお年寄りまで、沿道にいた人たちも加わって見よう見まねで踊りはじめ、会場は一体感に包まれていました。
主催者した協賛会によりますと、ことしは去年よりおよそ6万人余り多い93万3000人が仙台・青葉まつりを訪れたということです。
有料観覧席を利用した70代の男性は「1列目で臨場感があり、よかったです。小さな子どもからお年寄りまで一体となっていて、非常に大きなエネルギーをもらいました」と話していました。
岐阜県から家族で来た10代の女の子は「すごい楽しくてにぎやかです。『牛鬼』が迫力満点で面白かったです」と話していました。
仙台市ではこのあとも祭りが続き、来月には東北6県の祭りが集う「東北絆まつり」が、8月には去年、220万人余りが訪れた「仙台七夕まつり」が予定されています。