加美町 契約巡り一時裁判になった風力発電所 商業運転開始

加美町で建設が進められ、町と事業者が交わした契約をめぐって一時、裁判にもなっていた風力発電所が2日、商業運転を始めました。

運転を始めたのは加美町の漆沢地区と芋沢地区であわせて10基の風車が立つ風力発電所「JRE宮城加美町ウインドファーム」です。
出力は4万2000キロワットで、一般家庭2万3000世帯分にあたる年間およそ1億150万キロワットアワーの発電量が見込まれ、去年9月から行っていた試験運転が終わり、2日から商業運転に入りました。
この風力発電所をめぐっては、町が事業者と交わした契約が町にとって不利になるおそれがあるなどとして、地元の住民グループが土地使用の差し止めを求める訴えを起こしていましたが、町が事業者との契約の見直しを進めたことから訴えは取り下げられました。
風力発電所が商業運転を始めたことについて加美町は「契約の見直しで住民の不安は払拭されている。風車に不具合などがあればすぐ、町に連絡が入ることなっていて、町としても事業に問題がないよう努めていきたい」としています。
また、事業者の「ENEOSリニューアブル・エナジー」は「風車の安定的な運転を通して再生可能エネルギーを最大限活用していきたい」としています。