医療的ケア児の家族が働くカフェがオープン

人工呼吸器やたんの吸引など「医療的ケア」が必要な子の家族が働くカフェが仙台市にオープンしました。

このカフェは仙台市泉区の社会福祉法人が医療的ケアが必要な子がいる家族の社会参加を後押ししようと子どもたちが利用する施設の隣に設けました。
オープン初日の30日は4人の母親が施設に子どもを預けて出勤し、客から注文を聞いたり、コーヒーをいれたりするなどの仕事にあたっていました。
このうちの1人で20代の息子を施設に預ける50代の母親は「これまではサービスを受ける立場でしたが、きょうからはカフェに来てくれたお客さんが笑顔になるようなサービスを提供したい」と話していました。
医療的ケアが必要な子がいる家族は子どもの体調が急変しやすいことなどから仕事に出ることが難しく、4年前の国の調査では家族のおよそ2人に1人が社会から孤立していると感じると答えています。
カフェを運営する社会福祉法人「あいの実」の久保潤一郎専務理事は「働く母親たちの姿を見ると感慨深い思いがある。どんな境遇の家族も生きやすさを感じられるようなカフェにしたい」と話していました。