送電網増強の現場を公開 東北電力

再生可能エネルギーの導入拡大や首都圏の電力需要の増加に対応するため、東北電力は、東北と首都圏と結ぶ送電網の増強を進めていて、24日、工事の現場を報道陣に公開しました。

太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入拡大に加えて、AI=人工知能の急速な普及などで首都圏を中心に電力需要の増加が見込まれることから、大都市へとつながる送電網の強化が課題となっています。
東北電力は、東北と首都圏をつなぐ既存の送電線1本では、容量が足りなくなるとして、送電線の“2ルート化”を進めていて、24日は新設する1本のうち、仙台市と宮城県丸森町のおよそ79キロを結ぶ区間の新設工事の現場が報道陣に公開されました。
計画では179基の鉄塔を組み立て、50万ボルトの送電線を整備することにしていて、2027年の使用開始を予定しています。
2ルート化が実現すれば、首都圏向けに送電できる容量は、現在の573万キロワットから1028万キロワットへと2倍近くに増えるということで、東京電力管内への融通や再生可能エネルギーの有効活用につながることが期待できます。
東北電力ネットワーク送変電建設センター宮城工事所の八重樫知治所長は「連系線が増えることで安定供給に寄与できるほか、ほかの地域への一段の電力融通も可能になる。人員をしっかり確保して工事にあたりたい」と話していました。